熱中スタジアム「宇宙ロマン」後編

遂に第2夜が放送されました。もういいでしょうから書きます。いやぁ、あの地獄な内容というか、電波が飛びまくった収録内容を、よくぞここまで普通の内容にまでしたもんだと感心しました。編集ってすごいなぁ。

最初の部分は、そのあまりな内容のために雰囲気が悪かった2時間だけではまずいと判断したのでしょう。収録の最後に追加で20分程かかって撮影した

「宇宙人のイラスト」

部分にし、収録時はトップバッターだったクリーチャーを作る人は「アート」としてサバコさんとまとめたんですね。
その上で電波な方々の話していた内容は98%くらいカットして、UFOの写真を紹介するだけに止め、一番まともだった女性は長い目に紹介して、口論に近い雰囲気になった方々のところは全面カット。その分、内容が薄くなりかねない部分は「UFOふれあい館」の取材で丸ごと置き換え。

「アート」のサバコさん、SETI、そして私が所属しているCONTACT Japanの話題は半分くらいにまで切り縮められてますが、うまくエッセンスだけを抜き出したという感じですね。
 

 

 さて、ここからは当日の収録の様子です。本当にここは地獄を見たのですよ。

 ゲストは第1夜と同じくカンニングの竹山と、安田美沙子の二人。今回は最初から長沼准教授がスタンバイ。

私ともう一人CONTACT Japanから参加したメンバーは、今度は画面向かって右側の2列目。そこが地獄の 席でした。なんと、周囲はほぼ電波な人たちで固められてしまったのですよ。いや、これでは我々も電波な人たちのように見えるではないか!

 最初は「宇宙人はどんな姿をしていると思いますか?」という当たり障りの無さそうな話題で入ったのですが、電波な方々はこのあたりから全開ですよ。

 電波な方のトップバッターは私の右隣のおじさん。アンドロメダ星雲の方向から送られてくるテレパシーを受信して、異星生物のミイラを作っているという方でした。スタジオには彼の作ったミイラが全部で5体。それを前に出て説明していきます。
 ただし彼はある意味確信犯で

「なんか頭の中に浮かんだものを作っているんだが、これが自分の発想なのか、それともテレパシーなのかはよくわからない。自分の発想だとするといかれてると思うので、多分テレパシー」

みたいなことをおっしゃっていました。
 それでも生物の姿にはそれなりの説得力があり、異星生物設定の参考になる発想もありました。ただしCJにお呼びしようとは全く思いませんが。

 しかし、これはマシだったのです。この先に出てきた方々は本気で電波、というか、

「ムー」

あたりの雑誌の内容を真に受けて信じてしまっている方々。しかも狭い世界なのでしょう、全員知り合いっぽい。1万種類の宇宙人全部に会ったと言いはる老人、23万年前から地球にやってきて、神代文字や日本にピラミッドを作った宇宙人と交流していると主張する日仏ハーフのおにいさん…

「なんか変な光を見たので、それを写真に写しました」

という中年の女性はマシな方で、1万人がどうこういうおじいさんが持ってきたビデオはどうみても

「風船、飛行機、鳥」

であるにもかかわらず、UFOの母船だと言い張る。大変イタイ方々でした。
 あー、あと福島県で町おこしのために作られた「UFOふれあい館」の館長さんも来られてましたね。

 で、そういう話を1時間以上にわたって延々と聞かされるわけですよ。しかも我々の周りに座った方々から。この間に2度ほど心が折れそうになり、

「ふざけるな、いい加減にしろ!」

と言いかけたのが1回、

「すみません、こういう話でしたら帰ってもいいですか?」

と言いかけたのが1回。

 スタッフも「困ったなぁ」と困惑顔。カンニングの竹山がうまくまとめてくれたのと、長沼先生が適当に流してくれたのでよかったですかね。

 で、我々の出番では、例のビデオの解説を行ったあと、以下の内容を話しました。

1)科学的にやっていること
2)もともとはアメリカで文化人類学の教育用に行われていたこと
3)通信のやりとりには大変時間がかかるうえ、意志の疎通も困難だと考えられること
4)宇宙船を送るには膨大なエネルギーが必要で、それくらいのエネルギーを取り扱えるようにならないと、10光年先に送るのも無理だということ。

 我々のあとにSETI関係のビデオが流れ、元学生さんがぼそぼそと報告。あれだったら私がやってあげたほうが良かったなぁ…と、少し気の毒になりました。
 でもまぁこういう流れでしたので、西はりま天文台公園の鳴沢さんは来なくて正解。まぁ、第1部で盛り上がった方々には、大変気の毒な2時間半となりました。

 まぁ、それでも明治大学文学部の大学院生や宇宙クラスタの方などはCJの活動に興味を示していただけましたので、東京で何か小さなイベントを行っても良いかな?という感じがしました。
 それと秋の「」さんもかなり真面目で、理路整然と物事を考える方のようで、彼女もイベントに呼んでもいいかも、と話しておりました。

 ということで、地獄のような時間は、19時半頃迄続きました。

「もし第2部から参加していたら、キレてたよねぇ」

と思う時間でした。

熱中スタジアム「宇宙ロマン」前編

本日、NHK BSハイビジョンで放送されました。19時からでしたので録画しておき、先ほど観ました。

 で、あー、あのコメントが使われたんだなぁ。「『はやぶさ』が帰還したときに何をしていたのか?」って話。まぁ、確かに他にあの手のコメントをした人はいなかったからなぁ。なるほど、そうですか。

 その他の部分の印象としては、招待した人の発言は基本的に使用し、それ以外の人のコメントに関しては

「面白い発言」

を中心に編集した感じですね。普通(?)の発言はほとんど採用されていない感じ。まぁ、2時間の収録を45分ですからねぇ。半分以上カットしないといけないはずですし。

 そうだ、そういえば宇宙エレベーター部分でも「レゴリーグ」の話は不採用になってるよ。父娘で来ていたところはアレがメインで呼ばれていたはずなんですけどねぇ。

 

 さて、それではここから収録当日の様子を書いていきます。

 ゲストはカンニングの竹山と、安田美沙子の二人。最初の状態では解説?を行う人の姿はなく、途中で呼ぶというスタイルで始まりました。
私とCONTACT Japanのもう一人のスタッフは画面向かって左側の最前列。ゲスト2名の後ろ。そして司会のオリエンタルラジオのあっちゃんと、解説者が降りてくる階段を挟んで向かい側でした。

 で、最初の話題は「はやぶさ」。解説者として、なんと川口教授がサプライズでやってきました。思わず

「オーッ。(よく来られたなぁ)」

という反応を示したのを司会のあっちゃんに見つかり、その後、3回ほどコメントを求められることになりました。そういう意味では、実際の放送に使われたのは1カ所のみ。来週の方がコメントは多いはずですので、今週は無くても良かったんですけどねぇ。

 はやぶさがらみでは、岡崎で1/1模型を作ってしまった方も来られていて、しかもその模型もスタジオにやってきていました。頑張ってできるだけ精巧に作ったそうで、川口教授も感心されていました。
 ちなみにこれは休憩中に写真を撮らせていただきました。

 それと「はやぶさコスプレイヤー」の「秋の「」」さんもゲストで登場。なかなかにお得感満載の前半戦でした。

 後半戦は「宇宙に行く」というテーマで、ヴァージンギャラクティックのツアーに参加する方、そして別のツアーに参加予定でローンを組んだ方。宇宙エレベーター協会関係の方々、武蔵野モデルロケットクラブの方々、さらにはNASA&米国宇宙協会主催の「スペースコロニー設計コンテスト」で3位になった、愛媛県済美高校の生徒2名と引率の先生が紹介されていきました。

 大変楽しい、天国のような時間は、予定を20分弱オーバーしましたが無事に終了。記念写真なども撮影させていただき、

「来てよかった」

と思う時間となりました。

 あと補足ですが、実はカンニングの竹山は宇宙大好き。「はやぶさ」も妙に詳しい。そうか、そういう節はあるとは思っていましたが、お笑い系は密かに宇宙好きが多いなぁ。山田花子も天文好きだし。
 

ちなみに明日はBS2で放送されますので、見逃した方は是非。

フリーソフトだけで何とかする衛星画像処理

仕事で、極稀ではありますが人工衛星が撮影した地球表面の写真を扱うことがあります。美しく処理された画像はJAXAのサイトなどでも見ることが出 来るのですが、これまでに撮影された枚数と比較すると、1%にも遥かに満たない枚数しか公開されていません。というか、下手をすると10万枚に1枚くらい しか公開されてないんじゃないか?と思うくらい少ないです。

今回、丸ノ内市民ギャラリーでのイベントに合わせて、「衛星画像を 使ったアート作品」という企画が催されました。衛星画像の普及を狙った企画なのですが、そこに身のほど知らずにも、デザイナーではない、し かも絵心のない私も参加してみました。

しかし!

私はデザイナーではありませんので、私のミッション目的は「美しいアート作品を創る」ことではなく、今回JAXAから提供していただいた画像を利用して、

「Photoshopなどという高価なソフトを使わずに、安く、出来ればフリーのソフトを使って、画像処理を行なうことは可能なのか?」

というところにありました。そういう手順を開拓していくことで、多くの人が衛星画像に触れる機会を作れるのであれば、という想いが私にはあったのです。幸 い、JAXAの方のご厚意で

「その作成手順を公開しても良い」

と言っていただけましたので、3回に分けて詳しく、順を追って解説してみたいと思います。
1回目は下準備、2回目はカラー画像の作成、そして最終回は高精細カラー画像の作成です。

フリーソフトだけで何とかする衛星画像処理1/3 - 全体概要&RSPを使ってフォーマット変換

フリーソフトだけで何とかする衛星画像処理2/3 - GIMPを使ってカラー合成

フリーソフトだけで何とかする衛星画像処理3/3 - GIMPを使ってパンシャープン画像作成

フリーソフトだけで何とかする衛星画像処理3/3

遂に最終回です。ではパンシャープン画像を作成していきましょう。

まずはPRISMの画像「パリ高解像度.bmp」を開きましょう。

これに第2回で作成した「パリ・カラー.xcf」を重ねるのですが、注意点が2つあります。
まず1点目。それは解像度が異なっている、という点です。PRISMの画像はAVNIR2の画像よりも高解像度です。にもかかわらず、撮っている範囲は半分しかありません。実はPRISMはAVNIR2に比べて縦横、それぞれ4倍ずつの解像度を持っているのです。従って、「パリ・カラー.xcf」を縦横4倍に引き延ばしてから合成しなければいけません。ただでさえ670MB以上もあるものを面積で16倍に引き延ばすと…画像サイズがどの程度になるのか、恐ろしくて考えたくもない事態ですよね。

そこで2点目。必要なところだけトリミングして合成する、ということが必要になります。ですから

「どの範囲を合成したいか?」

を明確に決めておく必要があります。決められたらまずは切り取りを行いましょう。今回は比較的大きな範囲を切り取ることにしましたので、次のような手順を採用しました。

まずメニューの「画像」-「キャンバスサイズの変更」を選びます。すると子ウィンドウが表示されます。

ここで「幅」を変更しました。今回はあとでわかりやすいように8400にします。選んだサイズの四角い枠がサムネイル上に表示されますので、これをマウスでドラッグして位置を決めます。決めたら「サイズ変更」ボタンを押してトリミングを実行します。

ここで一旦保存します。この画像にカラー画像をかぶせるので、別名で保存する方が良いでしょう。

次に、カラー画像側の切り抜きを行います。カラー画像は解像度が4分の1ですから、幅を2100にしてやればいいわけですね。そこでメニューの「画像」-「画像の拡大・縮小」を選択しましょう。すると「画像の拡大・縮小」の子ウィンドウが開きます。

ここで、幅を4分の1の値である2100にして「拡大・縮小」ボタンを押します。

これでサイズが小さくなりましたね?

ここで「選択」-「すべて選択」で全体を選択します。

続いて「編集」-「コピー」で画像をコピーします。

これをカラー画像に貼り付けましょう。

次にこの貼り付けた画像の不透明度を調整しましょう。

そうすると、背景が透けて見えるようになりますので、貼り付けた画像の位置を調整し、下の画像ときっちり重ね合わせます。

場所が大体合ったら、「フローティング選択範囲」をレイヤーにするため、下の欄にある一番左のアイコンをクリックします。

ここで、先ほど貼り付けた画像より少し大きな範囲を選択します。

ここで「画像」-「選択範囲で切り抜き」を選択して下さい。すると、選択した範囲だけが残ります。

さて、これで準備出来たわけですから、あとはこれを拡大した上でモノクロ画像に貼り付けるわけです。

メニューの「画像」-「画像の拡大・縮小」で、4倍の値を入れます。今回はサイズが大きい旨の警告が出ましたが、これは無視して「拡大縮小」を押します。

続いて、この画像を「編集」-「コピー」でコピーします。

そして元のサイズに戻したモノクロ画像に「編集」-「貼り付け」で貼り付けます。

するとこんな感じで貼り付けが完成します。一旦、ここで保存しておきましょう。

さて、重ね合わせの位置調整を行います。これは先ほどの手順と同じで、レイヤーの不透明度を変更し、場所を合わせます。最終的には若干の回転が必要になります。
「レイヤー」-「変換」-「任意の回転」で子ウィンドウを表示します。

ここで今回は「-0.13」という値を入力し、反時計回りに0.13度回転させました。

これで一致しました。レイヤーをオン、オフにした際の画像を下に並べてみました。キッチリと重なることが分かります。

毎回この回転角度で良いかどうかは不明ですが、大体の目安になるのではないでしょうか?

あとはカラー情報だけを高解像度のモノクロの背景画像に転写するだけです。それは以下の手順で行います。

現在は「モード」が「標準」となっていますが、これを下から2番目にある「色」へと変更します・

これで「パンシャープン画像」の完成です。

それでは、2カ所程をピックアップして、AVNIR2のカラー画像、PRISMによるモノクロ画像、そして今回作成したパンシャープン画像を見てみましょう。

AVNIR2カラーPRISMモノクロパンシャープン
コンコルド広場付近
AVNIR2カラーPRISMモノクロパンシャープン
モンスリー公園付近

以上で今回のレポートは終了です。もしパンシャープン画像を作成する機会がありましたら、是非ご活用頂ければと思います。

最後になりましたが、このレポートの公開を快く承諾下さいましたJAXAご担当者にお礼を申し上げます。

フリーソフトだけで何とかする衛星画像処理2/3

それでは2回目です。
今回はパンシャープン画像を作るために、まずはカラー画像を作りましょう。AVNIR2の3枚の画像を使います。どの画像から開いても良いのですが、「GIMP」を起動した後、今回は青の画像を最初に開きましょう。

開けられましたら、あと、緑と赤も開きます。

この3枚を一気に1枚の画像にカラー合成します。その方法ですが、「パリ青.bmp」の画面を見て下さい。メニューの「色」の中にある「色要素」-「チャンネル合成」をクリックしましょう。

すると、チャンネル合成の子ウィンドウが表示されます。

この画面で、「赤」の欄に「パリ赤.bmp」、「緑」の欄に「パリ緑.bmp」をそれぞれ選択します。下のような感じですね。

そして「OK」を押すと、変換が終わります。簡単でしょ?そして変換が終わりましたら、「パリ・カラー.xcf」というファイル名で保存しておきましょう。実はこの段階で、作業中の画像サイズが670MBを越えています。恐ろしいサイズですね。実は作業中に一度「GIMP」がフリーズしてしまいまして、やり直しせざるを得ませんでしたので、それを防ぐためにもメモリが少ない人は小まめに保存することをお薦めします。

でもなんだかくすんでますよね…そこでここからはもっとキレイな画像になるよう処理をしてみましょう。

今度はメニューの「色」-「レベル」を選びます。

すると「レベル」を調整するためのウィンドウが開きます。

「チャンネル」が「明度」になっていますが、これを「赤」に変更してみます。すると、左端の方は色がない状態になっているのが分かります。そこで、矢印をマウスでドラッグして動かします。
「緑」も「青」も同じ様に動かしてみます。

その結果が下の画像です。全体的に暗くなりましたね。でもちょっと暗すぎますか。そこで、今度は明るくしてみましょう。

同じく「色」-「レベル」を選択し、今度は右端の三角と、真ん中の三角の場所をドラッグして動かします。また、テキストボックスのなかに数字を直接入力しても構いません。私は真ん中のエリアを「1.8」、右端のエリアを「240」としました。その結果が下の画像です。かなり明るく、見やすくなったのではないでしょうか?郊外に広がる畑の緑色もキレイになりましたよね。

ここまでで基本的な処理はあとは好みの問題で色を細かくいじってみてください。緑をもっと鮮やかにしたいとか、土の色をキレイに見せたい、水の色をもっと青く等、自由に色調整をしてみましょう。「GIMP」は様々な加工ができるようになっています。自分のイメージ通りの画像になるまで、何度でも調整してみてください。ただし、定期的にファイルを保存するのを忘れずに。

ちなみに私の最終形は下の画像です。

次回、最終回はいよいよパンシャープン画像を作成します。
 

フリーソフトだけで何とかする衛星画像処理1/3

「フリーソフトだけで何とかする衛星画像処理」全3回、それでは、始まりです。

まず、今回私の作業した環境をご紹介します。

パソコン…3年ほど前に自作したもの。今の最新型に比べれば、かなり見劣りのするスペックです。
OS…WindowsXPのHome Edition
メモリ…2GB

衛星画像の加工に使用したのは「GIMP」というフリーの画像処理ソフトです。いわゆるPhotoshopの様なソフトウェアですが、そこまで高機能ではありません。10年前に発売されたPhotoshopのVer4よりは高機能かな?一般向けのPhotoshop Elementというソフトもありますが、それよりも高機能な気がします。
今回はこの「GIMP」を使用しての処理の手順を紹介しますので、お持ち出ない方は下記より入手されることをお薦めします。

GIMP for Windows

さて、JAXAからは陸域観測技術衛星「だいち」が撮影した画像をご提供いただきました。今回はパリの画像を例にご紹介していきますが、2種類の画像をご提供いただきました。

1)カラー画像用の解像度の低いAVNIR2という機器で撮影した画像(図1)
2)モノクロだけど解像度の高いPRISMという機器で撮影した画像(図2)

図1図2

この2種類を使います。
先にネタばらしをしますが、解像度は図3を見てもわかるように、同じ場所でもこれだけ異なります。そこで、解像度の高いPRISMの画像に、AVNIR2の色情報だけを合成することにします。こうして作成された画像は
「パンシャープン画像」
と呼ばれます。

図3

さて、図1、図2で、「IMG」という言葉の付いているのが画像ファイルです。残りのファイルは付加情報のファイルですので、今回は使いません。というか、使い方を訊かれても私も答えられないんですけどね。
しかし、よくよく見てみると図2の方はモノクロ画像なので1枚だけ画像ファイルがあって…というのはわかるのですが、図1の方には4つもファイルがありますよね?実はこれらは以下のようになっているのです。

IMG-01…青一色で撮影したモノクロ画像
IMG-02…緑一色で撮影したモノクロ画像
IMG-03…赤一色で撮影したモノクロ画像
IMG-04…赤外線で撮影したモノクロ画像

何と、光の3原色+1色が、バラバラの画像ファイルになっているのです。ですから、パンシャープン画像を作るには、まず最初にカラー画像を作るところから始まなければいけません。最新版のPhotoshopを使うと、この辺はソフトが勝手に処理して自動でカラー画像にしてくれるのですが、残念ながら「GIMP」にはそのような素晴らしい機能がありません。手作業で作る必要があります。

そしてもう一つ。何と、素晴らしきPhotoshopと異なり、「GIMP」は提供された画像を直接読み込む事も出来ません。というか、いろいろ試してはみたのですが、読み込むことが出来ませんでした。
そこで!
もう一つ、別のフリーソフトを使って、「GIMP」が読み込める形式に変換します。それが「RSP」というソフトです。

リモートセンシング画像処理ソフトウェア「RSP」

インストールした「RSP」を起動すると図4の様な画面になります。このメニューの一番左端の機能を使います。まずはAVNIR2のデータから変換してみましょう。

図4

メニューの「ファイル」をクリックし、「フォーマット変換」を選ぶと、子ウィンドウが開きます(図5)。続いて子ウィンドウの「ALOS」を選択し、さらにその中にある「AVNIR-2」を選択します。

図5

すると変換するファイルを選択するダイアログが現れますので、まずは青の画像から変換してみましょう。青の画像はIMG-01ですので、これを選択します。続いて保存するファイル名を入力するのですが、わかりやすくするために、「パリ青.bmp」という名前にしてみました。これで「保存」ボタンを押すと変換が行われます。

図6(あ、フォルダ間違えてる…)
図7

同じようにIMG-02、IMG-03も変換します。今回は使わないのですが、私はIMG-04も一応変換してみました。

続いてPRISMの画像も変換しましょう。メニューの「ALOS」の中から、今度は「PRISM」を選びます。あとは「AVNIR2」と同様です。今回は「パリ高解像度.bmp」として保存しました。

図8

それぞれの画像を見てみましょう。するとどれも全てモノクロ画像であることがわかると思います。そして驚くのはそのサイズです。AVNIR2の画像は1枚あたり73MB、サイズも8726ピクセル×8610ピクセルと、7500万画素となります。そんなデジカメは市販されてないぞ!とツッコミをいれたくなるサイズです。PRISMに至っては17789ピクセル×17313ピクセルの3億画素超。ファイルも300MB。ちょっと処理するのが大変なサイズです。

しかしこれでようやく「GIMP」で読み込める形式に変換することが出来ました。第2回では、これらの画像を利用して、実際にパンシャープン画像を作成する前に、カラー合成を行います。
 

イベント2件をはしご

まずは15時半から池袋はサンシャインシティにある、コニカミノルタプラネタリウム「満天」の試写会です。

今回は東京大学が南米チリのアタカマ高原に建設中の赤外線天文台であるTAO計画を中心にした成果報告を兼ねた番組「遥 かなる銀河へ~TAO計画が迫る最新宇宙~」と、行ってみたい観光地であるハワイの星空を紹介する番組「Colors of HAWAII 星降る楽園」の2作です。

最初の作品は東京大学の副理事を始め、先生方がたくさん来られて解説が最初にあったものですから、15分押して始まりました。

内容はあえて言いません。皆さんで見てみて下さい。

2作目は写真家の高砂淳二さんの写真と、FM放送J-WAVEとのコラボ番組で、南国気分満点の作品となっています。実は途中までしか見られなかったので、今度、自腹切って見に行こうかと思っています。

 

2作目を途中で抜けてしまったのは2つ目のイベントに参加するためでした。こちらは東京駅の「丸の内オアゾ」で行われているJAXAのイベントでした。こちらは見る側ではなく、実は壇上に上がる立場(苦笑)。

「衛星画像を利用したアート作品」

の作者を集めてのトークショーです。私、デザイナーでもないのに今回のイベントに作品を作ってみたわけです。いや、やっぱりプロのデザイナーは違うなぁ。私の作ったものがショボク見えることこの上なし。

しかし、今回の私の目的は、衛星画像をいかに身近に出来るか、そして誰でも加工できる手法を確立することなので、恥かくがわかっていながらも、あえて作品らしいモノを作り、そして壇上にも上がりました。

ちなみに…

今回の処理手順ですが、JAXAのご厚意で「公開して良い」というお墨付きをいただきましたので、3回に分けて公開予定です。いま、原稿を書いているところですので、しばしお待ちを!

「満天」試写会2009夏

 今日は午後半休をいただき、池袋にあるサンシャインへ。ここにあるコニカミノルタ・プラネタリウム株式会社直営のプラネタリウム「満天」の試写会にやってきたのです。明日から上映が始まる番組を先に見ることが出来ますので、今回は会社休んでまで観に来ました。
毎回、試写会のお誘いをいただいていますので、本当はその都度やって来たいのですが、さすがに仕事の締め切りが重なったりで、毎度毎度というわけにはいかないのが難点ですね。

さて、ネタバレは良くないので中身には触れませんが、今日観た番組3本+ショート番組1本の雑感をご報告させていただきます。

全体的には
「さすが『満天』」
と言 いたくなるような、クオリティの高い作品に仕上がっています。集客を考えるなら、ハードウェアもソフトウェアも金をけちっちゃいけないし、どんな層をター ゲットして番組を作るのかを明確にしなければいけません。その辺は5年間の積み重ねは伊達じゃないな、と感じました。
古いスライド投影機だけで、子どもだまし(子どもすらだませないレベルですが)のキャラクターを使った番組なんぞはやりません。またやって来たくなるような設定・選曲などは、他の館も見習ってほしいものです。

では続いて、個々の番組の感想を。

ショート番組「太陽が消える!? 7・22皆既日食」
奄美大島で日食を観たら?というコンセプトで制作された番組です。まぁ、日食の様子がドーム全体で表現されますので、なかなか見応えがあります。一般の方だと、日食を現地まで観に行った気になりそうですね。
そしてやっぱり、日食が起きるときの太陽・地球・月の位置関係をわかりやすく解説するには動画に限ります。しかもドーム内での全天映像は、自分がその視 点に立って見下ろしたり、見渡したりできるのが最大の魅力です。こういう映像はわかりやすくて良いよなぁ、と思いましたね。ドームには静止画ではなく、や はりこういう映像が似合うんですよ。

プラネタリウム番組「銀河の輝き 天の川 宮沢和史とめぐる星空の旅
THE BOOMが20周年、「満天」が5周年ということで、提携して制作された番組です。THE BOOMの宮沢氏が語りを行っている番組なので、ファンの方は必見かもしれません。全体的なクオリティーも高いです。
ただ、個人的に難点を2つ。これは宮沢氏の声の質のせいなのか、音響設備のせいかはわかりませんが、所々、BGMと語りの声が不協和音になってしまって いるところがあり、聞き取りにくい箇所があります。ノイズが入ってしまったような印象を受けてしまうのです。もしかしたら一般のお客さんにはわからないレ ベルなのかもしれませんが、元本職としては「ちょっと何とかしたいなぁ」という印象を持ちました。
もう1つはシーンンとシーンの間の余韻があまりないこと。BGMを絞るフェードが短い。そこにすぐに次のBGMが乗っかってきて、語りが始まってしまうのです。何カ所かは
「もうちょっと、あと2秒の間があれば余韻が楽しめるのに」
と思ったところがありました。全体的なクオリティが高いだけに、少し元シナリオライター、元演出家としては不満の残る作品でした。


ヒーリング番組「星のせせらぎ
 アクアヒーリング
「水」をテーマにしたヒーリング番組です。番組中、シーンに合わせて2種類のアロマの香りが場内に流れます。これは専門の会社に依頼して、シナリオを読んでもらったうえで、合いそうな香りを調香してもらってるんだそうです。なかなか良い演出ですね。
しかし内容は…うーん、これは意見が分かれるところだなぁ。個人的にはイマイチ。水樹奈々さんの語りですので、ファンの方は見られればいいと思いますが、天文ファンには物足りないでしょう。
また純粋に「ヒーリング」を 求めてきた方にも、しんどいかもしれません。理由は、全体的に、5分程度のショート番組を単純につなぎ合わせた様にしか見えない点です。それぞれが短くて ゆったり出来ないんですよね。その上、シーンとシーンがあまりきれいにつながってなく、唐突に話が飛んでしまう印象を受けてしまうのも、イマイチな原因か もしれません。
とはいえ、これも一般の人にはわからない程度なのかもしれませんけど。私、気にしすぎかな?

特別番組「銀河鉄道の夜」
この「満天」で初上映だった本番組。当時は星はプラネタリウム本体で映し、それ以外の部分をCGにしていたんだそうです。その後、全国展開する際に降るCGに作り直して配給。今では海外も含めて55館で上映される番組になったんだそうです。
今回「満天」では、このフルCGヴァージョンを初めて上映するんだそうで、制作者のKAGAYA氏が挨拶を行いました。また、次回作の予告編が1分間ついて います。しかも「満天」のシステムは映像クオリティの高いドームに仕上がっていますので、他の館で観られた方も、是非再度見比べてみてはいかがでしょう。 ちなみに私は、今日のが3館目だったりします(苦笑)。

ということで、3時間かけて3本半を観てきました。明日からはお金を払えば誰でも観る事ができますので、お時間のある方はちょっと覗いてみてください。