レジスタ!

最近のお気に入り。

「レジスタ!」
 藤丸著
 小学館刊

ごめん、今回は書評ではありません。どちらかというと、創作のアイデアというかヒントをもらえた感じです。

登場人物にアンワードシンガー、つまりどこの言語でもないよくわからない言葉を曲に合わせて紡ぐシンガーが出てくるのです。まぁ、現実だとKOKIAが時々歌う「KOKIA語」みたいなもんですね。

で、どうしてそういうどこの言語でもない言葉で歌うのかというと、

「言葉の限界で言いたいことが伝わらない」

からだという。だから曲とオリジナルの言葉が紡ぎ出すイメージで伝えたいことを伝えようとしているというわけ。

うん、まぁ確かに言葉というか単語は受け手のイメージが千差万別で、歌い手のイメージと一致していません。だからアンワードシンガーというのはよくわかる。

しかしなぁ…私は言葉を尽くしてイメージを伝える仕事をしているので、このアンワードは使いたくても使えない。しかも音がなければただの言葉でしかない。それでは伝わるものも伝わらない…よね?いや、もしかしたら何か伝えられる方法があるのか?

詩のような形で?伝えられる?

…うーん…オノマトペのみで伝えようとしているのに近いよね…一度、見た光景をアンワードで書いてみるというのも手かもしれない。その場合はイラストと対にしてみよう。面白いものになるかもしれない。

「異伝 淡海乃海 雨林、乱世を翔る(コミック版)」

先日紹介したヤツのアナザー・ストーリーです。

「異伝 淡海乃海 雨林、乱世を翔る(コミック版)」
 藤科遙市画
 イスラーフィール作
 碧風羽キャラクター原案

主人公が朽木を継がず、飛鳥井家に入って公家になっていたらというifストーリーです。架空戦記のさらにifストーリーという、なんだそれ?!と言いたくなる内容です。

でもまぁ三好家との付き合いとか内情、それに公家の生活なども出て来ますので、読むのは楽しいかな。そのうち織田信長と上手く付き合うようになるのかも知れませんね。

「淡海乃海 水面が揺れる時(コミック版)」

転生ものですが、現代人が戦国時代というか室町時代末期の武将に転生するという話です。

「淡海乃海 水面が揺れる時」
 もとむらえり画
 イスラーフィール作
 碧風羽キャラクター原案

舞台が滋賀県なものですから、ちょこちょこ読んでいたのですが、、それなりに面白い。特にものすごくややこしい時代なので学校でもあまり教えない時代です。
この時代にどの様なことがあったのかを結構調べて書いているようですので、下手なNHKの大河ドラマよりも面白いです。というか、どうせ大河ドラマも90%くらい(今の「光る君へ」は95%くらいかな)は創作なんだから、こういうのをやっても良いのでは?と思ってしまいます。

特にこの時代は三好家と細川家の対立とか、足利将軍家の状態などはあまり触れられませんので、こういうのはありがたいです。まぁ、親殺しとか親類同士で殺し合いとか、結構ドロドロしてますけどね。

「くちべた食堂」

もう少し定期的に更新する必要がありますよね。4ヶ月半振りの更新となってしまいました。「毎週書くぞ」って書いてたアレは何だったんだと反省。

「くちべた食堂」
 梵辛著
 KADOKAWA刊

お昼にランチ営業をしている飲食店の女性店員さんと、5年間スルーしていたけど入ってみたら美味しくて
「この5年間何やってたんだ私は! 毎日通うぞ!」
と心に決めた高校の女性英語教師の話です。

どちらもお互いに声をかけづらい感じがしていたために、いろいろと妄想をしてしまうわけで、それが面白い。

教員の方は

「推しの店員さんが私のために毎日手料理を作ってくれる。外食産業ってヤバくね?」
とか
「お店とテイクアウトの差分が100円。あの雰囲気とか店員さんの笑顔が立った100円なんて、普段から大赤字なんじゃ?!」
などと考えてしまう辺り、もう何かが壊れている感じがする作品です。いや、面白いんですけどね。

現在4感まで出ていますが、この作品、アニメ化しないかなぁ…

「首都防衛」

久しぶりに我が家の本紹介です。そろそろ新しい本が溜まってきましたので、週1冊orシリーズくらいで紹介していきましょう。

「首都防衛」
 宮地美陽子著
 講談社刊

「防衛」と言っても軍事面の話ではなく、地震と噴火などの自然災害から首都や日本をどう守るのか?という観点での話です。特に首都直下地震、南海トラフ巨大地震、そして富士山噴火の3連動災害が発生するとどうなるのか、という観点で書かれています。

実際に江戸時代にはこの3連動が発生し、それが江戸幕府の滅亡に繋がっていったのではないかという話なども書かれています。ですから、もし今の時代にこの大災害が発生してしまうとどうなるのか、そしてそこから日本を守るにはどの様な対策をしておく必要があるのか、について様々な提言がされています。

今年は元旦に能登半島地震が発生するなど、災害に対する意識が高まっているところですから、是非、興味のある人には読んで欲しい書籍です。

「世界の終わりに柴犬と」

本日読んだ本です。いやはや久しぶりに本の紹介ですね。

「世界の終わりに柴犬と」
 石原雄著
 KADOKAWA刊

私は猫派なのですが、それでもこの話を読むと柴犬だったら良いのかもしれないと思ってしまいます。

人類の最後の生き残りである女子高生のご主人と、その愛犬である柴犬のハルが日本を旅する物語です。ですが、やたらと理屈っぽいハルをはじめ、白柴犬やそれ以外の犬種が出て来ます。そして

柴犬はツンデレ
ハスキーはアホの子

など、その特徴を活かしつつ物語を進めていきます。しかし犬に幸福論や存在論などを解説される人間のご主人というのもシュールだなぁ…まあ面白いから良いのですけどね。

「白翼のポラリス」

今日の我が家本紹介はこれです。

「白翼のポラリス」 阿部藍樹著、講談社刊

レシプロの飛行機とそのパイロットで配達を生業にしている少年が主人公の話。
なんとなくノリとしては「とある飛空士への追憶」の設定に似ているかも。水上機だし。

ただ基本的には海上を航海する船の間を行き来しているため、船の移動距離を想定しないと到着できないという、飛行士の能力としては高めのものを要求されるあたりが違うかな。

とはいえ飛行の技法を解説する本ではありませんので、物語として楽しめるかな。

「クロックワーク・プラネット(コミック版)」

今日の我が家本紹介はこれです。

「クロックワーク・プラネット(コミック版)」 クロ画、講談社刊

昨日紹介したラノベのコミカライズ版です。基本的にアニメはこちらを底本にしてるかなぁというイメージです。

実のところ、原作もかなりシーンをイメージしやすい書かれ方をしていますので、頭の中でシーンを組み立てやすかったのです。
そのためコミカライズ版を読んだ際に特に違和感なしに読むことができました。また、あまり原作を改変したり省略したりしていなかったのも良かったのかも。