今日の我が家本紹介はこれです。
「序説 STS教育」 小川正賢著、東洋館出版社刊
今のSTEAMS教育に繋がる流れだと思っています。STSは
Science, Technology and Society
の略で、「科学技術の使い方は社会で決める」という考え方など、科学技術と社会の関係性を考える学問領域です。
それを教育に取り入れたのがSTS教育です。そしてその流れがSTEAMS教育に繋がっているわけです。
ちなみにSTEAMSは
Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics and Sports
です。まぁ、リベラルアーツとどう違うんだと言われると、ちょっと違いは分からないんですけどね。
「消えゆく限界大学」
今日の我が家本紹介はこれです。
「消えゆく限界大学」 小川洋著 白水社刊
大学が多すぎる問題についてです。経営的に成り立っているのであれば良いのです。より正確に言えば、大学としての目標があり、志があった上で、経営が成り立っていればです。
ですが、短大や専門学校が流れに乗って四年制大学化しただけの場合、学生の集め方などにも問題があり、一気にしんどくなるということだそうで。
そもそも短大や専門学校として設立された時に、キッチリとした目的があったはずなので、そこに原点回帰できるのか?とかは十二分に検討する必要があるんでしょうね。
2020.12.11追記
700以上もの大学がある日本。私が大学生の頃はそんなに多くはありませんでした。実はある時から、短期大学が総合大学を目指したり、専門学校が大学化したりして、ものすごく増えたわけです。
ただし問題がもあって、若年人口が減っていくのに、大学の数が増えるということは、定員も増えていくわけです。すると、これまでは大学に行かなかった若しくは、学力的に行けなかった人も大学に行くようになるわけで…
それでも定員を満たせない場合は、外国からの留学生を迎え入れることで、なんとか定員を保つわけです。もちろん、そんなやり方がいつまでも続けられるわけがありません。ですから、危なくなってくる大学もあるわけで…
この本では、大学の増えた理由、どういう大学が「限界大学」となってしまうのか、そしてどの様な救済方法が過去に取られたのかなどが紹介されています。
いや、何が何でも大学に行かなければいけないというのもなんなので、元の専門学校に戻すなりして、日本の高等教育の在り方を根本から変えるべきだと思います。ドイツのようなモデルも良いと思うのですよ。
「人が死なない防災」
今日の我が家本紹介はこれです。
「人が死なない防災」 片田俊孝著 集英社刊
東日本大震災の際に「津波てんでんこ」で助かった人たちがいましたが、それをとにかく語り継ぎながら、「想定を超えることは起こりえる」ということを学んでもらう活動をやっていた方です。
この方は津波を専門にされていますが、
「想定を超えることはありえる」
「防災設備に頼り切って安心してはいけない」
という言葉に、その本質を見ることが出来ます。
正直、今住んでいるところだって、琵琶湖西岸断層のすぐそばです。直線で考えると数百mしか離れていません。これが動くと震度6弱以上の揺れに襲われます。また、大きな断層には、それに付随する小さな断層や地割れがつきものですので、もしかしたら我が家の真下で地面が割れるかも知れません。そういうことを想定しながら住んでします。なので、普段座る場所や寝ている場所には、倒れてくるものは一切置いていません。
正直、これだけの地震大国で、湾岸部のような軟弱地盤エリアにタワーマンションを建てる人の気持ちも、そこに喜んで住む人の気持ちも、私には分かりません。次の災害はすぐにやってくるでしょう。この本を読んで、
「どこに問題があるか」
を考えてみてはいかがでしょう。
「2050年の世界地図」
今日の我が家本紹介はこれです。
「2050年の世界地図」 ローレンス・C・スミス著、小林由香利訳、 NHK出版刊
地球温暖化が進み、気温が上昇した際に、環北極圏が中心になってくるのではないかという話です。
それに対応して、現在の温帯地域は干上がるか、海面上昇で都市が水没の憂き目に遭うだろうなどの話が出ています。まぁ、この辺は地球温暖化問題をちょっとでもウォッチしている人であれば、どこかで聴いたような話がほとんどです。
でもまぁ、こういう考察は面白いし、北極点を中心にした地図は、なかなか面白いものです。正直、人工衛星で北極航路を監視するという話がありましたから、個人的には見慣れていますが。
「AI VS. 教科書が読めない子どもたち」「AIに負けない子どもを育てる」
今日の我が家本紹介はこれです。
「AI VS. 教科書が読めない子どもたち」新井紀子著、2018年 東洋経済新報社刊
「AIに負けない子どもを育てる」新井紀子著、2019年 東洋経済新報社刊
「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトでAIの研究をしてきた著者の考えが濃縮されている本です。
実際、私が2007年からやって来た読解力・聴読解力テストでも、やはり成績はそんなに良くないんですよね。いや、60~80%程度の正答率は出るんですよ。でも逆を返すと、20~40%は間違えているわけです。ということは、しっかりと文章を読めないということを意味していますし、他者の話のポイントを理解できていないことを示しています。
ちなみに、日本人ね。
本当に簡単な内容の仕事であれば、AIが代替するようになるでしょう。正直、東京大学に入れるAIは作れませんでしたが、偏差値60程度の大学に合格できるAIは作れたわけですから。
もっと言えば、外国人の日本語能力を測定する「日本語能力検定」を日本人が受験した場合、1級を合格できる人がどれだけいるのか、というのも気になります。偏差値の低い大学の学生だと、2級の合格も危ういかも知れません。ということは、外国人の方が日本語を操る能力においても上だということが起きかねないのです。
私の今の仕事は、それを何とかすることに注力していると言っても良いでしょう。

「北欧社会の基層と構造」
今日の我が家本紹介はこれです。
「北欧社会の基層と構造」K.ハストロプ著、菅原邦城他訳、1996年 東海大学出版会刊
北欧神話の研究本などを出されている菅原氏が翻訳されている書籍、しかも北欧についてのものということで、購入しました。そうか、これ、東海大学出版会だったのか。
当時から教育や福祉の面で進んでいる印象のあった北欧について、そのアイデンティティや考え方はどこから来ているのかを知りたくて購入しました。
実は当時、2巻だけ入手が出来なくて抜けているのです。90年代にはAmazonもありませんでしたので、本屋になければ注文するしかなかったんですよね。まだ残ってるかなぁ…探してみよう。
追記(2020.06.01)
無事に2巻も購入しました。
「文明の衝突」
「7日間ブックカバーチャレンジ」
昨日は古代の北欧文化にもちょっとフォーカスしてみました。今日は「文化」とか
「文明」についての話です。
【第5日目】
「文明の衝突」 サミュエル・ハンチントン著、鈴木主税訳、1998年 集英社刊
あ、思ったより新しかった。てっきり1990年代前半の本だと思ってたのに。
この本で言うところの「文明」というのは「文化+イデオロギー」をベースにしたものだと捉えるべきでしょう。実際、P24~29はそのようなイメージで考えた方がわかりやすいです。
この書籍では西洋・北米文明圏、ラテンアメリカ文明圏、東方正教会文明圏、
イスラム文明圏、仏教文明圏、儒教文明圏などに区分けされています。ちなみに
日本は単独で日本文明圏です。
この本を読んだおかげで、どこの国がどこと繋がりやすいのか、どこと手を組む
だろうか、みたいなことがよく見えるようになりました。ですので、韓国が
中国の方を向いているのも、同じ儒教文明圏ということで納得しています。
ただ、当時と変化してきているのはEUが拡大し、東方正教会文明圏の一部が
西欧文明圏にとくっついたことでしょうか。でもEUの中で微妙に両者には微妙な距離があり…というのも、同じキリスト教でもカトリック・プロテスタントと
東方正教会では教義が微妙に違うために、文化的にすれ違う部分があるからなのかも知れません。
もちろん歴史的な背景も追いかけられていますし、よく考察された本であると
今でも思っています。実際、私が日本を含め世界の国々を見るときの視点は
間違いなくこの本から得られた知見が基になっています。
そうそう、こういう全体的な歴史を俯瞰する本としては、次のようなモノもあります。
「人類5000年史I~III」 出口治明著、筑摩書房刊
こちらも面白いので、是非。
「2050年の世界地図」
ようやく読了です。
「2050年の世界地図 迫り来るニュー・ノースの時代」
ローレンス・C・スミス著
小林由香利訳
NHK出版刊
地球温暖化がこのまま進んだ場合、気候にはどの様な影響があるのか。それによって産業はどの様に変わるのか?どの様な新しいビジネスが産まれるのか?逆に立ちゆかなくなるものは?そしてそこに住む生物や民族の生活にはどんな影響があり、どの様な変化があり得るのか?などなどを考察した書籍です。
状況が変動していった場合に、生物や社会はそれに対応していきます。残念ながら対応出来なかったものは淘汰されていくわけです。
では一体、「地球温暖化」という変化のキーワードを指定した際、2050年頃に、世界はどのようになるシナリオが想定できるのか。そのためには何をする必要があり、何をしたら/しなかったら世界はどの様に変化するのか?をいろいろと想定した書籍になっています。あくまでもシミュレーションであり、そうなると決まったわけではありません。何故なら、まさしくその通りに環境が変化するかどうかはわかりませんし、人間や社会がどの様な選択をするのかは未知数だからです。
この本では「地球温暖化」の環境面での影響を、現状を事細かく分析するところから始めて、出来る限りありえそうな状況を想定しています。現状についての情報も大量に載せられていますので、それだけでも読む価値はあるかも知れません。
ただ、その部分があまりにも長すぎて(全体の2/3くらいは現状分析)、ちょっと疲れてしまいますが…
