今日の我が家本紹介はこれです。
「遅いインターネット」 宇野常寛著、幻冬舎刊
「いま必要なのは、もっと遅いインターネットだ」
という合言葉で書かれた本です。まぁ、ダラダラといろんなことが書かれているのですが、ざっくり説明すると
「インターネットの速度が上がることで、情報をどんどん取り入れられるようになり、人は考えなくなった。だからもっといろんなことを考えるためにはインターネットの速度を落とす、またはもっとゆっくりじっくりと考えるためにインターネットを使うくらいの使い方にしなさい」
ということが書かれています。
考えないから、フェイクニュースにだまされる、社会も分断される、与えられた情報に踊らされポピュリズム的になる。もっと情報を吟味し、どうあるべきなのか、どうするべきなのか、どうしたいのかなどについてしっかりと考えようぜ、ということです。っていうか、最初に結論としてそういう話を書いて欲しかった。
「そんなことをしたらじっくり読んで、考えないではないか」
と著者からは怒られそうだが、論というのは先に結論を言ってからそれを証明していく方が安定感がある。もっというと、結論にキッチリと結びついているのかを対照しながら読んでいけます。逆に結論をいつまでも言わずにダラダラと説明を続けるパターンは、どこが幹でどこが枝葉末節なのかがわかりません。読み取るのに非常に苦労し、その上結論を受け入れられるかどうかはわかりません。
「プレゼンは結論から書け」
は鉄則だということを理解して欲しいなぁ。良いこと書いてるんだから。
「ライフロング・キンダーガーデン」
今日の我が家本紹介はこれです。
「ライフロング・キンダーガーデン」 ミッチェル・レズニック著、村井裕実子訳、日経BP社刊
今日、STEAMの研修というかセミナーというかがありまして、そこで軽く触れられていたのが
「Lifelong Kindergarden(生涯幼稚園)」
です。これ、創造的思考力を育むための教育に関連するものです。著者はMITの人間ですので、想像力の育成や発想力の育成にScratchの話が多用されるのは仕方が無いことです。
で、この教育は大きく4つのキーワードからなっています。
プロジェクト(Project)
情熱(Passion)
仲間(Peers)
遊び(Play)
これら4つのPを通じて、プロジェクトベースで、楽しいことを仲間と共有し、遊びながら学ぶことで創造的思考力を身につけようというものです。
ただし個人的には一つ問題があると思っています。それは
「カリキュラムデザイン」
です。
こども達は遊びながら学ぶということをすれば伸び伸びとやっていくでしょう。ただし当然のことながら自分に興味のある部分が中心となりますので、そこから外れたものについては手を付けず、結果として学ぶ内容に偏りが出る可能性が大きいのです。つまり偏りなく学びを行わせるためにはカリキュラムデザインがしっかりしていて、満遍なくさまざまなジャンルについて学べるように仕組む。もっというと学んだことから興味の向いていないところへの誘導をいかにうまくできるのかが教師の腕の見せ所になるわけで、討論型授業の実施どころではないファシリテーション能力が求められます。
もっと言うと、学んだ内容が社会とどの様に繋がっているのか、楽しさだけで終わるのではなく、社会問題の解決に向けることができるのかが重要です。 まぁ、この本はアイデアとして読む分には楽しい内容ですし良いのですが、これですべてだと思い込んでしまうとちょっとマズイ気もします。
「都市木造デザイン大全」
今日の我が家本紹介はこれです。
「都市木造デザイン大全」 安井昇・日経アーキテクチュア共著、日経BP刊
仕事の関係で購入。日本全国の大規模木造建築を紹介している本です。実のところ、CLTを利用した木造7階建てビルのデータが欲しくて購入したのですが、それ以外の建築物もなかなかに面白かったので良かったです。
CLTいいよなぁ…どっかに家を建てるなら、全部CLTでいいかもしれん。もちろん難燃化処理は必要なのでちょっとお高くなるかもしれんが、しっかりとした構造体を作れる分、地震対策にも良さそうです。
「「私物化」される国公立大学」
今日の我が家本紹介はこれです。
「「私物化」される国公立大学」 駒込武編、岩波書店刊
この一週間は日本大学のガバナンス問題で騒がれています。私立大学では山梨学院大学の問題なんかも大きく扱われてきましたが、国公立でもいろいろと問題が発生していますよ、という話。
そもそも家族経営企業でも無い限り、トップの暴走を防ぐシステムにしておくのは当たり前で、企業の場合は役員もイエスマンを揃えてはいかんというのは常識のレベルです。
公益に資する団体であればなおのことで、トップは経営委員会が決める、経営委員会の人事はトップの意向が入らないように独立させるというのは常識としてやっておかなければいけません。
この本を見て、どこが問題なのか、どういう風に改革するべきなのかをしっかりと見据える必要があります。
「未来の年表」
今日の我が家本紹介はこれです。
「未来の年表」 河合雅司著、講談社刊
ちょっと前に話題になった本です。続編も3冊出ていまして、今後の日本がどの様になっていくのか、それに対してどの様な対応策を採るべきなのか、などを解説しています。
とにかく日本はこれから人口がガンガン減っていくわけです。特に団塊の世代と、我々団塊ジュニア世代がいなくなると、全体の3~4割はいなくなる感じになります。
そもそも少子化を何とかしようにも、もう子どもを産める人が少なくなっていますので、増えようがないんですね。一人の女性が3人ずつ産んだとしても、そもそもの人口が団塊世代よりも半分かそれ以下になってますから、増えないんです。
では、そうなったときにどうするのか?
著者は
「戦略的に縮むしかない」
と言います。
私もそう思います。ただし、その場合は輸出国家に転じていくようにしないと、GDPは減る一方になりますので、人間が減ると同時に、どんどん貧しくなるという事にもなりかねません。もう、今までと同じ国のありようではダメなんですね。
せめて、我々世代の間に、新しい国の形に変えておかないと、後の世代が苦労するからなぁ…
「記者ハンドブック」
今日の我が家本紹介はこれです。
「記者ハンドブック」 共同通信社刊
辞書繋がりで、今日はコレです。物書きをしていると、用語はキッチリと使わなければいけません。ということは、新聞で使われる言葉や、ニュースで使われる言葉はしっかりと押さえておく必要があります。
というわけで、この「記者ハンドブック」と、「NHK用語辞典」などが手放せなくなるわけです。
ちなみに声優さんは「イントネーション辞典」なんかをお持ちです。さすがにそこまではいらんなぁと思って持ってはいませんけどね。
ちなみにこのハンドブックも第13版という版数が示すとおり、定期的にアップデートがかかります。出来る事なら紙ではなく、サブスクモデルで構わないので、ネット検索できるモノになると良いなぁ、と思っていたりします。
「下流思考」
今日の我が家本紹介はこれです。
「下流思考」 内田樹著、講談社刊
教育、特に義務教育が教育サービスだと勘違いされてしまった結果、発生していることを語っています。確かにこういう感じなんだよなぁ…
ちなみに高校で教えてたとき、
「高校は義務教育ではない。君たちのご両親がお金を払って通わせている。だから勉強したくないなら、勉強しない自由がある。ただし、教室内で騒いで、他の人の勉強したい自由まで奪う権利はない。だから、勉強したくないやつは教室から出て行け」
と言ったことがあります。シーンとして、それ以降、誰も授業中は喋らなくなった。まぁ、義務教育ではできない芸当なんですけどね。
義務教育だったら、
「自分が大人になった時に、なりたい自分になれなくても良いなら、勉強しなくても良いんじゃないかな。」
とかいうかもしれない。
ちなみにこの本ではそういうところまでは踏み込んでいませんが、底が抜けたように毎年学力が下がっていくという問題点を挙げてますね。そうだ、ウチのコンテンツでも学力推移をしっかりと追いかけないと。
「僕が私になるために」
今日の我が家本紹介はこれです。
「僕が私になるために」 平沢ゆうな著、講談社刊
昨日はいじめについての本でしたが、今日は性同一性障害についての本です。
著者が性同一性障害を自覚、そして診断結果が出され、家族会議から性転換手術という流れが紹介されています。その間に感じていたことや、手術までの流れなどがマンガで語られていきます。そこはさすが漫画家だなぁ、と。
私も知り合いに性同一性障害の人がいます。長いこと会っていませんが、彼はある時から彼女になっていました。彼から彼女になったいきさつは知りませんし、何年かぶりに会ったときには彼女になっていましたから、個人的には驚いたというか、少し違和感はありました。
ですが周りも普通に受け入れていたようですし、私も確かに毎日のように会っていれば、そんなもんだろうと思ったのでしょう。
でも世の中はそう簡単に受け入れてくれる人達ばかりでもないのでしょう。そういう意味では、大変しんどい想いをしている人が、今も大勢いるんだろうなぁ、と思ってしまいます。
