「戦艦大和の収支決算報告」

今日の我が家本紹介はこれです。

「戦艦大和の収支決算報告」 青山誠著、彩図社刊

戦艦大和をお金の中心に語る書籍です。もちろん当時の金額と今の金額では物価が何桁も異なりますのでそのままだとわかりにくいのですが、当時の初任給や月給の額が入っているため、そこから想定することができるような工夫もされています。また当時の為替レートもありますので、日本と米国の建造費用の比較なんかもできます。

まぁ、結局の所、赤字なのか黒字なのかは特に語られないのですが、単体で見れば大赤字なのは間違いないでしょう。とはいえランドマークプロジェクト、今で言うところのムーンショット型プロジェクトだったことは間違いありません。大和で培われた様々な技術が戦後のもの作りに活かされていくことになりますから。アメリカで言えばアポロ計画と同じです。あれば確か今の価値に直せば13~14兆円くらいかかっていたはずです。つまり人間一人を月に送るのに1.1兆円以上かかっていた計算ですから単体としては大赤字です。しかしその派生技術が様々な利益を生み出しました。大和もそういう物だと思うしかないのかも知れません。