これは面白い。
「アンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ」
ジョー・マーチャント著
木村博江訳
文藝春秋刊
その昔、私がこの器械を知ったのは、たぶんオーパーツがらみの本だったような気がします。でもちゃんと研究している人たちがいて、真面目に復元を行ってきていたのです。
そしてこの10年くらいの間に、CTスキャンなどの新たな技術が現れたおかげで、その内部の構造を解析する事が出来るようになり、この数年でネイチャーをはじめとする科学雑誌に論文が次々と投稿されたようです。
今から2000年以上前に作られ、沈没した船から引き上げられたこの古代ギリシア時代の器械は、一種のプラネタリウムであり、またカレンダーでもあったようです。当時から知られていた
「サロス周期」
などの天文学の知識をふんだんに盛り込んだこの器械は、惑星の位置などを表す事が出来たと考えられているようです。うーん、ちょっと論文を取り寄せて読んでみたいなぁ。というか、この器械、作ってみたいなぁ。ものすごく面白そうです。
しかも、これまで哲学には強かったけど、技術面ではあまり顕著なものはなかったと思われていた古代ギリシアに対する見方も大きく変わりましたし。