「小僧の神様・城の崎にて」

今日の我が家本紹介はこれです。

「小僧の神様・城の崎にて」 志賀直哉著、新潮社刊

高校1年生の夏休みに買った本です。実は、現代国語の夏休みの宿題で読書感想文が出ていまして、その課題の1つだったのです。

が、これを選んだのはかなり不純な動機でした。なにしろ、本を読むのは大好きで、年間200冊くらいは読んでいたのですが、読書感想文のために読むのは好きではなかったのです。なもんで、長編を回避し、短編だった
「城の崎にて」
を選択したのです。読むのすぐだし。

ところがですね、短編であるが故に難しい。志賀直哉が何を言いたかったのか、国語をなめきっていた高校1年生の私にはまったく分からなかったのです。それでも何とか読書感想文は仕上げたのですが、敗北感は残りました。

そして大学に入って国語の勉強を2年かけてやり直したとき、この本に再チャレンジしました。高校時代には分からなかったテーマなどを読み取ることができ、
「あー、国語というか文章理解って大変なんだなぁ」
と思ったのを今でも思い出せます。たぶん、高校の現国の先生も、そういう気持ちでこれを課題図書に挙げたんでしょうね。

というわけで、「城の崎にて」を読みこなして書評が書けるほどの人であれば、うちの会社では重宝するんじゃないかな。