「なぜ「科学」はウソをつくのか」

今日の我が家本紹介はこれです。

「なぜ「科学」はウソをつくのか」 竹内薫著、祥伝社刊

いや、別にウソをついているわけではないのですよ。環境問題などは影響を及ぼす要素(科学では「変数」といいます)があまりにも多く、そしてどれがどの程度影響するのかがはっきりとわかっていないものも多いのです。

ですので、
「こういう数値が出ます」
というのは、なんらかの前提を設けた上で計算なりシミュレーションを行います。もちろんその前提は妥当なものでなければいけません。

それでも前提が時代によって変化することもありますし、新たに分かった要素(変数)を組み込んだために結果が変わることもあり得ます。それは仕方が無い。

ただ、あまりにも前提が多いと、一般の人は
「そんな難しいこと言われても分からないから、結論だけ言って」
ということを言い出しますし、それを真に受けて結論だけ話をすると、あとで前提が変わったりしたときに
「前に言っていたことと違う」
とか
「ウソをついたのか」
とか、平気で言い出す人もいます。だったら最初から全部聴けよ、って話で。

まぁ、もっと完結に、それでいて正確に伝えるだけの論点整理などをしっかりとやっておく必要があるんでしょうね。