さて、関東に来てから初の紹介です。
「時の”風”に吹かれて」
梶尾真治著
光文社刊
「黄泉がえり」「クロノス・ジョウンターの伝説」で最近は有名になった著者の作品です。昔からのファンには「美亜に送る真珠」「地球はプレインヨーグルト」「おもいでエマノン」なんかの方がなじみが深いと思いますが。
この短編集には以下の短編が収録されています。
「時の”風”に吹かれて」
「時縛の人」
「柴山博士臨界超過!」
「月下の決闘」
「弁天銀座の惨劇」
「鉄腕アトム メルモ因子の巻」
「その路地へ曲がって」
「ミカ」
「わが愛しの口裂け女」
「再会」
「声に出して読みたい事件」
「時の”風”に吹かれて」「時縛の人」はどちらもタイムマシンネタです。でも面白いのは、これまでに著者が書いたタイムマシンネタとはやっぱり異なっている点。よくもまぁこんなに次々といろんなタイムトラベルを思いつくものだと感心してしまいます。
シュール系なのは「月下の決闘」「弁天銀座の惨劇」でしょうか。どちらも最後のオチは秀逸です。
他の作品もさすが梶尾真治だなぁと思える作品達ですので、気になった方は是非どうぞ。