「貧乏国ニッポン」

今日の我が家本紹介はこれです。

「貧乏国ニッポン」 加谷珪一著、幻冬舎刊

「失われた30年」になってしまいましたが、特にこの10年ほどはひどかった。前にも書きましたが、平均賃金で韓国にまで抜かれてしまいました。またビッグマック指数でも2010年にはアメリカ、オーストラリア、イギリスとほぼ同じだったにもかかわらず、2021年では日本の390円に対し、アメリカ621円、オーストラリア527円、イギリス522円ですからものすごく物価が安いことが分かります。

「安いことは良いことだ」

と思うかも知れませんが、日本の給料ではアメリカでビッグマックを買おうとするととんでもない金額になるということを意味しています。ちなみに韓国は440円、シンガポール474円なので、海外旅行をすると日本より遙かに高い金額を出さないと食事が取れないことを意味します。

もしビッグマックを同じ値段での提供にしようと思った場合、1ドルは69円でなければいけません。だからドルベースで計算される物の価格は、1ドルが114円くらいである現時点ではものすごく割高になっています。円安誘導された結果、この10年で日本人は一気に貧しくなったわけです。

これがiPhoneが10万円以上し、自動車が200万円オーバーになっている理由でしょう。もし今の為替レートであるならば、日本人の平均年収は440万円ではなく730万円くらいでなければいけないことになります。給料を上げずに来たツケが今の状況だということですね。