「遅いインターネット」

今日の我が家本紹介はこれです。

「遅いインターネット」 宇野常寛著、幻冬舎刊

「いま必要なのは、もっと遅いインターネットだ」
という合言葉で書かれた本です。まぁ、ダラダラといろんなことが書かれているのですが、ざっくり説明すると

「インターネットの速度が上がることで、情報をどんどん取り入れられるようになり、人は考えなくなった。だからもっといろんなことを考えるためにはインターネットの速度を落とす、またはもっとゆっくりじっくりと考えるためにインターネットを使うくらいの使い方にしなさい」

ということが書かれています。

考えないから、フェイクニュースにだまされる、社会も分断される、与えられた情報に踊らされポピュリズム的になる。もっと情報を吟味し、どうあるべきなのか、どうするべきなのか、どうしたいのかなどについてしっかりと考えようぜ、ということです。っていうか、最初に結論としてそういう話を書いて欲しかった。

「そんなことをしたらじっくり読んで、考えないではないか」

と著者からは怒られそうだが、論というのは先に結論を言ってからそれを証明していく方が安定感がある。もっというと、結論にキッチリと結びついているのかを対照しながら読んでいけます。逆に結論をいつまでも言わずにダラダラと説明を続けるパターンは、どこが幹でどこが枝葉末節なのかがわかりません。読み取るのに非常に苦労し、その上結論を受け入れられるかどうかはわかりません。

「プレゼンは結論から書け」

は鉄則だということを理解して欲しいなぁ。良いこと書いてるんだから。