「宇宙の大構造と銀河」

今日の我が家本紹介はこれです。

「宇宙の大構造と銀河」 池内了著、丸善株式会社刊

重力レンズを研究テーマにした後に指導教官をしていただいたのが池内氏です。大変ありがたかったです。

ちなみに昨日の本の続きにコレを持ってきたのには理由があります。実はもともと、これをやりたかったのですよ。私が大学生の時というのは、宇宙の大規模構造(泡構造)が発見されて、どんどん新たな発見があった時代でして、
「ダークマター」
という怪しげな言葉とともに、この構造がどの様にしてできたのかを解き明かしてみたいという気持ちがあったのです。
これはその頃に出た本で、この内容が私の気持ちに火を付けたのでした。なので、大学時代の指導教官だった福江氏から研究テーマを訊かれたときに
「宇宙の大規模構造をやりたいです」
と答えました。残念ながら、別の同級生がやると決まっていると言われてしまい、仕方なく2週間くらいかけて別のテーマを探したのが
「重力レンズ」
だったわけです。まぁ、とは言いながら福江氏は重力レンズにはあまり詳しくなく、卒業論文は
「降着円盤周辺での光線の曲がり」
に関するモノになってしまいました。

で、大学院に入ってから独学で学び、時には京都大学の方が書いたテキストの式が間違ってるんじゃないかとか、そういう手紙(メールがなかったので)も書き、博士課程は池内氏の研究室に移ったのです。

この本を読んでなかったら、今の私にはたどり着かなかったのかも知れません。