今日の我が家本紹介はこれです。
「大図解 世界のミサイル・ロケット兵器」 坂本明著、グリーンアロー出版社刊
我が家にはこんな本もあります。昨日の「ロケット」に関連して、今度はミサイルです。実のところ、ミサイルとロケットは同じものです。異なっているのは先頭に積んでいるのが人工衛星や探査機なのか、それとも爆弾なのか、だけです。原理としては全く同じものなのです。ですから、アポロ宇宙船を月に送り込んだヴェルナー・フォン・ブラウンも、ナチスドイツから資金を得てV2ミサイル(元々はA4ロケット)を開発していました。
逆に、旧ソ連で大量に製造されたミサイルは、軍縮を進めていく上で民間に売却され、打ち上げロケットとして再利用されたことがあります。有名なのは大陸間弾道ミサイルSS-18(R-36M)で、現在も派生型としてドニエプルロケットが存在しています。
ちなみに、ロケットとミサイルには搭載されているもの以外にも違いはあります。それは燃料です。ロケットの場合は売上までに時間をかけても構いませんが、ミサイルの場合は打ち上げまでに3日というわけにはいきません。ですので、燃料は固体燃料を使うか、液体の場合もケロシン(灯油です)など、扱いやすく常温保存できるものでなければなりません。ですから日本が作っているH-2Aのような液体酸素・液体水素の組合せによるロケットは、ミサイルとしては使い物にならないのです。