「科学はなぜわかりにくいのか」

今日の我が家本紹介はこれです。

「科学はなぜわかりにくいのか」 吉田伸夫著、技術評論社刊

科学者の基本的な考え方というのがあります。それは
「結果を疑うこと」
です。何か新しい発見があったとします。しかし、まずはそれを疑います。過去の何かに類似していないか。データの解釈に誤りが無いか。観測の方法や実験手順に誤りが無いか。新しい発見などと言うのは、そうそう発生するものではありません。大抵の場合、実験ミスやデータの解釈ミスです。それらをトコトン疑った上で、次へ進むのです。

そして、自分ではない他の誰かも同じ結果を出してくれることを望みます。そうして初めて、それが新しい発見であると言えるようになるからです。

こういう考え方をしているので、まずはどんなことでも疑ってかかります。それが仕事だからです。でも一般の人にはそんなことは分かりません。だから分かってもらいにくいわけです。

この本を読めば、その辺の考え方を知ってもらえるのではないかと思います。