今日の我が家本紹介はこれです。
「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」 鴨志田一著 KADOKAWA刊
通称「青ブタ」。何と言っても量子力学だの相対性理論だのをある意味曲解し、様々な現象を引き起こすというアイデアがすごい。よくぞここまでアイデアを出せるものだと感心します。
1巻は量子力学的な話も出て来ますが、基本的には「人間原理」でしょうか。
「宇宙がこのような姿をしているのは、観測可能な人間が存在して、そのように観測しているから」
というわけですが、これは逆を返せば
「観測されなかったものは、なかったことになる」
とも言えます。それを人物に当てはめてしまうとこうなるというアイデアですね。
ただ、このシリーズが秀逸なのは、そこに人間の感情や、心の葛藤を放り込んでくること。個人的には5冊に当たる
「青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない」
が好きです。主人公の妹が
「明日はお昼の学校に行けるような気がしてきました」
「明日が楽しみです!」
「明日が待ち遠しいです」
というセリフからの展開が涙を誘います。アニメ化された作品を観たときも、その話数だけは涙腺崩壊を抑えるのが大変でした。
ちなみに「学校というものの在り方」にも疑問を投げつけてくれる作品ですので、教育関係者としては頭が下がる想いです。