今日の我が家本紹介はこれです。
「三番目の月」 文月文著、ワニブックス刊
ファースト・コンタクト・シミュレーションというのがあります。これまで会ったことのない未知の部族や人種と遭遇した際に、言葉も風習も全く一致しない相手とどの様に意思疎通をするかというものです。文化人類学の範疇です。
さて、この本は、遙かな未来、何らかの理由で地球から脱出せざるを得なかった人類。そんな人類が、自分たちの故郷の星だとは知らずに送り込んだ調査員達による、地球文明の解釈に焦点が当てられています。
神社の鳥居と工事現場の立ち入り禁止のポールに類似点を発見して「ここは聖域だったのかなぁ」と考えたり、尿瓶を飲み物を入れるものだと考えたり。
我々からすると、「そういう風に使う物じゃないよ!」と言いたくなりますが、もしかしたら私たちが見ている古代の発掘品も、当時の人たちからすると「そうじゃない!」と思えるような物なのかも知れません。