「Galactic Dynamics」

今日の我が家本紹介はこれです。学生時代にお世話になった本、英語の本は最終回。

「Galactic Dynamics」James Binney, Scott Tremaine著、1987年 Princeton刊

重力レンズの研究をやっていると、銀河の構造し質量分布とは仲良くというか、友達にならないことにはまともな研究は出来ません。

天の川銀河以外の銀河であれば、重力レンズ効果を及ぼすレンズ天体として、その構造を扱うのは不可欠です。
一方、天の川銀河に対して言えば、銀河系内にどれだけの恒星などのレンズ天体が存在しうるのか、を研究するのに使います。

当時、ESAが赤外線天文衛星ISO(Infrared Space Observatory)を打ち上げる直前で、この衛星でどれだけの範囲をサーベイすれば、重力レンズ天体としての褐色矮星が一つ見つかるかを研究していました。いや、いろいろ事情があって、結局は観測のプロポーザルにまでは至らなかったんですけどね。