これは面白い。
「日本を滅ぼす教育論議」
岡本薫著
講談社刊(講談社現代新書)
著者の意見に100%賛成ではないのですが、95%くらいは賛成です。私の言いたかったことをまとめてくれている、という感じ。特に後書きに相当する「おわりに」の部分などはまさしくその通りだと思います。
基本的に、私は「日本人」という人種が嫌いです。うーん、語弊があるな。
「日本人という民族の持っている特質というか性質が嫌いです」
というのが正しいかも。
「失敗の原因を徹底的に究明して、それを特定しないまま先に進んでしまう」
「手段と目的の混同が激しい」
「責任の所在をはっきりさせない」
「自分の意見をはっきりと主張せず、『和をもって尊しとなす』などの玉虫色決着」
などなど。研究生活で
「目的をキチンと設定して効率良く達成できる手段を模索する」
「結果とそこから出る結論を相手が納得できるように説明する」
「これらを行う際、誰とでも徹底的に議論をする」
という事を徹底されてきましたから、議論を避ける国民性、特に過去遭遇した
「文句は無礼講の酒の席で」
などと言って議論を封じようとする某役場の体質など、全く肌に合いませんでした。もちろん某役場は極端な例ですが、普段の生活でも時々違和感を感じることがあります。自分でも
「よく我慢して日本に住んでるよな」
と思ったり。ま、今の会社が徹底的に議論を行う事が重要視されている職場で、しかもやっている仕事も半分は研究活動に足を突っ込んでいるような感じですし、それに議論して合意を形成してから具体的な制作に入るというやり方を徹底しているからこそ、日常、時々現れる不満が発散されているのかも知れませんけどね。
ああ、そうしてヨーロッパに憧れる日々が続きます・・・