今日は「ハルノクニ 第4巻」も読んだのですが、やっぱりこっちには負けますね。コミックだとまだまだ内容が甘いというか・・・
「日本崩壊 上・下」
御堂地章著
早川書房刊
作者は「ミステリ仕立て」とか言ってますが、全然ミステリじゃないです。日本とアメリカで進む新聞記者の日常を通して見た政治と世の中、って感じですかね。
ま、ちょっとでも政治に関心があって、公共事業の実態なんかを見たことがある人なら知っているような、
「如何に無駄な公共事業が行われているか」
「政治家がどれだけダメダメか」
「官僚がどれだけ腐っているか」
そして
「日本国民は民主主義を全く理解していない」
というのを、実例出しながら紹介しまくっているだけです。いや、政治家や官僚の汚職や脱法行為なんかの一覧は、ほとんど知っているものばかりなんだ
けど、これだけ並べ立てられると改めて腹が立ちます。あまりにもむかつくもんだから、この本で取り上げられなかったネタまでいくつも思い出してしまって、
通勤電車の中で一人でムカムカしていたという・・・。
しかしあまり注意をしていなかったネタも発見。それは公共事業の対GDP比率。何と、G7の他の国と比較しても約3~6倍、総額はG7の他の6カ国
の金額を足したものよりもまだ多い!対国土面積比だと、ヨーロッパ諸国の7~16倍、アメリカの78倍、カナダの755倍というとんでもない金額。これは
10年前の値ですが、小説の中では2002年の値でも日本は他の6カ国合計の1.4倍、面積比だと他の6カ国平均の76.6倍、可住面積比で約150倍と
いう設定だそうです。
でも現実でも2004年の値で他の国の3倍くらいあるんだけど・・・
という感じのネタが上下巻合わせて約900ページにわたって書かれています。しかも実際の統計や実際にあった実例を元にしてです。
皆さんも参議院選挙前に腹を立てたいのであれば是非どうぞ。ムカツクこと請け合いです(爆)。